最近よく見かけるようになったWeb拍手。公式サイトによると、CGIスクリプトを用いたサイトオーナーと訪問者を結ぶ新しいシステムということらしい。今まではメールや掲示板といったものでコミュニケーションを行うというのがその主たる方法だったが、これはボタン一つでサイトオーナーに拍手(応援の意思)を送る事ができるというものだ。一言添えることもできるという、いいシステムだと思う。手軽さというものはWebにおいてかなり重要な性質だからだ。事実、このコラム更新などもPHPスクリプトを用いて簡便化している。以前と比べれば、更新頻度・内容量は遥かに多い。
サイトの応援を受け取れると、オーナーは単純に嬉しい。個人サイトの大半は自分の表現の場としての意味を持ち、それを応援してくれるという事は自分の表現を認めてもらえたと考えても差し支えないからだ。ただ、その応援をするのに手間がかかり、面倒臭さを伴ってその応援が極端に少ないのだと思う。閲覧者としてサイトを回ってみれば、いったいどれだけの応援メッセージを他人のサイトに送っているだろうか。メッセージを考える手間、メールや掲示板でそれを送信する手間、わずかな感想だったらこんな応援を受け取っても意味がないと考える閲覧者も居るかもしれないし、それはオーナーにとって大きな損失であるのだ。
応援するのにはメッセージを添えなければならないということはない。意思表示をするだけでいい、それがマウスでクリックするだけだという思想で作られたのがWeb拍手だ。これを取り入れるか否か、オーナーは一考するだろうが、それがもたらすものにまで考えを巡らせれば答えは出るだろう。誰からもメッセージを貰えないかもしれないと考えるかもしれない。だが、それがなければ貰えるものも貰えない。取り入れるのはオーナーのほんのわずかな手間だけである。自分で負担できる手間によって訪問者の環境が快適になるなら、それを考えてみる価値はあるのではないだろうか。
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