Phantasy Garden

つい1時間ほど前。研究室の机に向かってパソコン弄っていたら、目の端に雷一発。すんげぇ高さから地上に向かって落ちたらしく、目の前のでかい窓（高さ2mくらい）に収まりきらない距離を疾っていった。なぜだか無性に見ていたくなって、しばらく雷を観察してみるとわずか一時間足らずで数十発もの発雷を確認。

降水レーダーを確認してみると、距離にして十数キロといった場所では40mmくらいの強めの降水があるらしい。窓に目を向けると、それらしき積乱雲が静かに不気味に鎮座している。遠目に見えていた景色もとある境で見えなくなっており、雨のカーテンのようにその先がぼやけていた。が、しばらくすると風向きが変わったのか、積乱雲の端が猛烈な速度（肉眼ではっきりと確認できる速さ）でこちらに向かって発達し始め、沸き上がるように雲が蠢き始める。まるで巨大なUFOか、巨人の手とでも思うくらいに。雷を発しながら近づいてくる積乱雲の手はマジデ怖い。

その手が頭上に覆い被さって辺りがにわかに暗くなり始めると、木々が揺れだして風が唸るようになってくる。生暖かい風が部屋の中に吹き込むようになり、ガストフロントが通過したと確信。間もなく雨が降ってくる。

今では100m程度しか離れていない川向こうの建物さえ霞んで見え、雨が窓ガラスを激しく叩きつけている。降水レーダーでは一時間当たり60mm程度の強い雨。夏の夕立はこれだから恐ろしい。

同時に飽きもせず1時間以上も空を眺める俺は、やっぱり気象が好きなんだと思う。