……うぅ……急な生活の変化に耐えられなくて、一日中眠気が…………。
「……実はあなた、バカでしょ？」
なにをぅ。いきなりぶっとんだこといってくれるなシェラ。生活の改善は痛みなしにはできないんだ。これくらいのことで…………ぐぅ。
「いってるそばから…………そーいうのを本末転倒っていうの。知ってるわよね？」
言葉だけなら。
「…………意味のほうも実践してほしいんだけど。せっかく早起きして時間取ってるのに、昼に３時間も寝てちゃ同じでしょう？」
分かってるさ……。けど、眠いものは眠い。まだまだ体が慣れてない証拠だな……。
「いつも３０時まで起きていた人が、２１時に寝て３時に起きるというのが無謀な気もするけど……」
かといって、その無謀なことをやらないとこれからまずくなるからな。
「……フツーはそうなる前に手を打つものよ……？ どう考えても３０時まで起きているってほうが異常だと思う……」
ま、次第に何とかなるだろ。慣れてしまえばこっちのもんだ。前は慣れる前に挫折しちゃったからなー。今度は続けられるだけの理由も動機もある。
「……理由も動機も同じ意味だと思うんだけど……。で、その理由って？」
起きて速攻PSOにいけば、だれかしら知り合いがいる可能性が高い。
「……そーですか……」
前は３時なんて誰もいなかったからなー。乱入してるしかないんだが、それだとどうにも理由付けに弱くてのぅ。結局次第に睡眠時間帯が遅くに遅くにシフトしていって……。
「元に戻った、と」
うむ。
「……なんでそこで堂々と宣言するかな……。もうちょっとこう……恥ってものを感じたほうがいいんじゃないかしら？」
……ひどくけなされたことをいわれた気がするが……。睡魔に勝つだけの理由がなかったら、寝ていたほうが後々倒れなくてもすむし。
「……倒れたの……？」
まぁおおげさなものでもないが、立ちくらみが頻繁に発生するようになったのも時期的に一致していたなぁ……。たぶん睡眠不足と食事での鉄分の不足が原因だったと思うが。
「……それって健康に悪いんじゃない？ いくら早起きでもあとで倒れるようならまずいと思うよ」
うむ。だから今回はしっかり鉄分を摂取してる。
「……根本的に何かが違うような……。会話がかみ合ってないとゆーか」
たぶん気のせいだ。気のせいだから気のせいだといえるし結局どうにもなんないから気のせいなのだ。だから気にしてはいかんので気のせいだということなのさ。
「何いってるのかわかんないけど……」
それはそれとして。せっかく朝方に張り切って外にいこうと思ったのに、雨が俺の邪魔をしてくれるんだ。なんでこーゆーときに限って雨が降るんだろーか。
「日頃の行いのせいじゃない？」
ぬぅ……品行方正・清廉潔白・風紀の鬼・災厄天魔で通っている俺のどこにやましさがあるとゆーのだ……？
「誰がなのよ、誰が。って、災厄天魔は根源で間違ってる気がするけど……」
まぁ別に走りこみでもないし、傘さして散歩でもよかったけどな。思い立ったころにはやんでくれるし。いったいどこまで人を馬鹿にすれば気がすむのか……。
「何度も馬鹿にされてたの……？」
言葉のあやだ。真に受けちゃいかんよ、シェラ君。
「そーいうことばっかりしてると最後に相手されなくなるわよ……」
いやぁ、お前らにしかしないし。
「………………………………………………」
おや、そういえばそろそろ時間だな。んじゃ、今日は幕切れにするか。
「そう…………。だったらもう半殺しにしても問題はないわよね」
あぁそうそう、問題ない――って何が！？
「フフフ…………あんまり人を馬鹿にしてるとどーゆー目にあうのか、ちょっと身体に覚えこませようかと思って、ね…………」
ちょ……！ その強烈にえげつない鎌は反則…………！？
「………………………ふぅ、そーいえば最近の管理人ってうまいこと言ってかわして逃げてたから、調子に乗る前につぶしておかないとね～。ではでは皆様、ごきげんよ～」
Comment