雨が降り続いているせいか、かなり寒くなってきてます。毛布一枚じゃ正直厳しかったです。（くしゃみ）
「なにかいろいろと悩んでおられたようですけど……大丈夫ですか？」
うみゅ、エナか。ちょっと身体のほうはピンチかも知れん。
「そっちも健康管理を怠っていてはいけないですけど。昨日、日記を書きませんでしたがどうなさったんです？」
それか…………。なんつーか、自分のエゴが嫌になってきておってのぅ。潔癖症というわけじゃないけど、そーゆー醜い部分と向き合うことが多かったために心の整理ということで何も書かなかったわけだが。
「日記を書くのが、心の整理なんですか？」
俺の場合は、そうだな。その日その日の心を整理するという意味合いで書いてるつもりだが。最近の対談でバカな掛け合いをやってるのも、そういうこともしてないと疲れてしまうから。
「それは初耳ですが…………。というと、あの掛け合いは故意なんですか？」
まぁ…………多少の本音を誇張して叩いてる、っていったほうがあってるかも知れん…………。
「…………なんだかそれ、ちょっと見ていて侘しい気がするんですけど……」
侘しいとか言うな……。せめて寂しいっていってくれ……。
「どっちも似たようなものでは？」
うぅむ…………。いや、そんなことが言いたいんじゃなくてだな。最近はそのエゴと向き合う機会が多くて、鬱になっていたわけだ。
「そんなこといっても、聖人じゃないんですから誰でもエゴはあると思いますよ」
…………いや、それはそうだけどな。俺のエゴは、なんつか本当に都合主義的なモノだから。
「それが嫌だったわけですか？」
というより、そうだったらいいなぁとか思っていた自分に対する自己嫌悪。努力も何もしてない分際で、悠々自適な生活を送ろうとかタワケタ考えだと。
「それはまぁ…………分不相応かも知れませんけど。努力すればいいんじゃないですか？」
それが正論だけどな。その努力の矛先が…………俺のまぁ、一番嫌いな方向だってわけだ。つまり、金儲けだけに生きるのは好かん。
「なるほど。……でも、それだと結局望む通りの生活を送るのが不可能な気がするんですが……」
そうだ。
「……え？」
だから不可能なんだってば、そんな都合のいいことは。生きていくにはお金が必要だし、その中では人との交流も避けては通れないだろ。どんな仕事をしようと、文明的に生きるには社会が要るってことさ。社会を必要とするなら、社会に必要とされる人材になっていかなくちゃならんけど、俺はそれを否定して生きようとしていたから矛盾が起きたんだ。
「…………なんだかよく分からないです」
早い話が、『働かざるもの食うべからず』。働きもせずに一生涯を過ごそうと馬鹿な考えをしていたことが嫌になったわけだ。
「はぁ………………。なんで働こうとしなかったんですか？ そんなに働くのが嫌なんですか？」
……う～む、たぶんそーいう誤解が出るだろーなーと思ってあんまり言わなかったけど……。働くのが嫌いというより、望んでもいないことをさせられるのが嫌い。
「だったら職業を変えればいいのではないですか？」
困ったことに、完全に一致する職業というのはない。そもそもが、研究の一環としては重要だけど、職業として成り立つものではなかったから。
「…………難しいですね」
変な風に考えていくと、な。もっと単純に考えるべきだったんだ。一応やりたいことはあるし、それなりの将来の方向性も考えてはいたけど、やりたいことだけで生きていくのは何においても不可能なんだってな。それこそ生きていくのに困らない程度の財産か何かがない限り。
「…………それは、そうかもしれませんね……」
そう考えてある程度『仕方がない』と割り切ったら、気分的にだいぶ楽になった。それもまぁ、都合主義の考えだったけどな。
「じゃあ、憂鬱の原因はなくなったんですか？」
だいたいは、だのぅ。少なくとも先週末の気落ちよかマシだろ。
「とりあえず、持ち直せてよかったですけど……。そろそろ時間ですね」
む、ちと長く話しすぎたな。んじゃ、今日は終わるとするか。
「そうですね。あとは、体調に気をつけて」
うむ、そうじゃのぅ。ではでは、今日はこの辺で～。
「またお会いしましょう」
Comment