あっはっは。結局のことながら、分かってはいたんですけど、なんというかばかげているというか。
メール見てようと見てなかろうとゲームやるためにPCを起動させにゃならんのであんまし意味無かったりするんで
(ごすっ)
「――毎度毎度のことだけど、なんでこう…………。一度真剣に腹を割って話さなければならないのか……?」
……ぐふ…………っ…………や……やるじゃねぇか、クリフ……。ちぃとばかし、さっきのは効いたぜ……。
「………………どう見ても頭から流血している状態は、『ちょっと』では済まない気がするんだけど」
そらいきなり後ろからハンマーで叩かれりゃドタマかち割るわボケェ! ……ったく、二ヶ月ほど登場する機会を作らなかった程度でいちいち頭割られてちゃ身がもたねぇってんだ、クソ……。
「…………そういえばそれくらいにもなるねぇ…………。とか思うと、こう――ふつふつと湧き上がる殺意はどうしたものか」
知らん。
「…………ぶつけてもいいか?」
……ダメに決まっておろーが。二度もハンマーで殴られりゃ死んでまうわぃ。
つか、今日は別に報告するだけの予定なのでキャラは出さないことにしていたんだが。
「――の予定、といっている時点で、何か既成事実が作られた気がするんだけど」
予定は覆り。
「…………宣言したよーなもんだけど、それ……」
……まぁ、いいけどな。幸い、今日はちょこっと頑張ったおかげで、すでに今日の分の勉強は済んでおる。これからゲームへと突入。
「入試直前に今日の分の勉強、とか区切るところが何かを鮮明に表しているような気がするんだけど、毎度毎度のことのような気が勝ちすぎてよく分からん……」
うーむ、別に息抜きはいると思うのだが――。
………………………………その嘆息の意味が聞きたいところだが、なんとなく分かりそうな気がするのでやめとく。
「……賢明な判断かもしれないけど。ところで、結局私立の大学はどうなったんだ?」
うむ、まぁ、合格した。
「…………なんかあっさりだね……」
そりゃ滑り止めだし……。高校二年のころの模試からずっとA判定だったところを、なぜ今にして落ちなければならないのか。
…………言ってしまうと傲慢だけどな……。ほんとのところ、合格ということよりもっと大切な意味があったのだ。
「合格より大切な意味?」
うむ。私立の試験といっても一般入試じゃなく、センターのみでの判定。つまり、センター試験のおおまかな出来を予想するわけだ。
センター試験の自己採点で究極ミスをしていれば滑り止めも止まらないはずだし、志望校も無理という可能性が大きいので私立一般入試の後期試験を狙う。
逆にセンター自己採点が間違ってなかったとしたら、私立も合格、志望校に向けて邁進する、ということだよ。
まぁ二月後半の勉強態勢を左右するという意味で重要だったわけだ。第一志望の可能性を占うようなものだからな。
「……はぁ、なるほど。でも滑り止めってことは、志望校よりランクが低いわけだね? ということは滑り止めには受かるけど、志望校は無理、ということもあるんじゃ?」
そりゃあるだろうけど。あくまで大失敗がなかったかどうか、ということさ。
まぁ私立の合格偏差値から割り出して、最低でも勝負はできると踏んでいたけど。
「………………つか、確か私立の滑り止めって言っても一つしか受けてなかったはずだろ?」
だから、滑ったらおしまい。勝負の望みが薄いから、私立後期試験などのほうに主眼を置くと親に約束していたしな……。
そういう意味では安心したけど。勝負にも望みが出るし、春からはどっちにしろ大学生だし。
「まぁ……そうともとれるけどねぇ」
なので今日はジンジャーエールで寂しく乾杯してた。
「寂しくかぃ」
うーむ……盛大にするのもどうかと思うしのぅ……。盛大にやるなら第一志望がどうにかなったときにしよう。
「……その言い方だとどっちがどっちなんだか分かんないし。どうにかなるって合格だろ?」
不合格のときでもいいかもしんない。
「…………いいのか」
いや……まぁ……不合格自体は嬉しくないけど、ぱーっと盛大にやって自棄酒ってことで。
「下戸だろーが、キミは…………」
ノンアルコールで気分だけ酔おう。
「いや……別にそれはいいんだけど。で、6日の日記からすると、もう第一志望の過去の入試問題は解いてみたんだろ? どんな感じだ?」
うーむ…………まだそんな多くは解いてないけど……。
目標の六割はどうだか微妙なところ……。答えが合ってても途中の経過が違ってたりするんで全然自信ない……。
解答の過程が間違っちゃおしまいだからな~。何を聞かれているのかを把握しないといけない。
「たとえば?」
明らかに空間ベクトル系の問題だと見た瞬間分かるはずなのに、自分で解いているとベクトルのベの字も出てこんかった。
解答にも空間ベクトルの解き方で書いてあったしね……。
「…………オイオイ、こんな時期に大丈夫か? それ」
うーむ……問題の難易度としてはテのつけようのないほど難しいというレベルじゃないんだけど、気づくのに手間がかかるような構成らしい。
…………実際、解答見て納得できない答えってのは少ないからな。一度なりとも見たことのある答え方だ、って。
「それは確実に演習不足を表してるんじゃ?」
…………それを言われると痛いけど……。ぱっぱっぱっと簡単に思い出せるもんなら誰だってテストで苦労しないと思うぞ。
「そりゃそうだけど……。できないと落ちるんだし……」
まぁな……。だからあと二週間で、全部思い出すってんだ。それくらいの時間があれば、なんとかめぼしいところは思い出せるだろ。
標準問題が中心だから、やたらと難しい問題には手をつけなくてもいいし。
「なんか楽観的……」
やかまし。さ、今日はもう終わるぞ。遺言は無いか?
「……死にはしないから遺言なんて無いけど……。ヤな終わり方だな……」
そういって苦笑した後姿が、私の記憶にある最期の彼であった――。
「……妙なナレーションをいれんでくれ……。しかも苦笑のしどころだったのか……?」
ではでは皆様、また会う日まで~♪
「なんだか仰々しいけど……ま、いいか……」
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