Phantasy Garden

ネットニュースを徘徊していたらこういうものを見つけました。ちょいと古い記事なんですが。

「もはやニッチではない」オタク市場はデジカメ超える2900億円

8月に多雨氏のサークル活動の一端を垣間見てきた折、この『オタク市場』というものを体感する機会があったわけですが、確かに凄い。単純に直接的オタク関係消費財、早い話が固執する対象に対して費やす費用だけで2900億円というわけですよ。アイドルオタクに分類される方たちは、さらに現地への交通費なども加算されたりするわけで、実際の消費効果はこれよりも多いものだと推測できます。実際、マーケットで偶然聞いた一言に『開場15分のために往復2万円を使う』というのがあったくらいですし、オタクでいることが存在意義のような人たちは生活費全てつぎ込んでいるんじゃないだろーかって思う。

ある程度大きな市場だとは思っていましたけど、ここまで大きいのは予想外でした。デジカメの市場を超えるくらい規模が大きいとなると、ビジネスチャンスという意味では簡単に『ヲタクはキモイ』と切り捨てられないのではないかと。勿論個人的感情で切り捨てるのは楽ですが。そもそも『オタク』という言葉自体が割と浸透してきている辺り、もう世の中とオタクは切っても切れない関係にまでなってきていると思います。これを一気に潰すと日本経済が傾くんじゃないかってくらい。真面目に。

あとリンク先でこんな言葉がありました。

「独自の価値観に基づいて金と時間を優先的に配分する消費行動」「自己流の解釈に基づく世界観の再構築と二次的創作活動」を繰り返して「理想像を追求している」

これはオタクの定義というものではないかと。とても単純明快で分かりやすく、かつ的を得た表現だと思います。このような人物を指して『オタク』というわけですな。最初の『独自の価値観~~消費行動』と最後の『理想像を追求』のくだりは普通の人にも当てはまりそうですが、『世界観の再構築と二次的創作活動』は一般人とオタクを明確に分けられる境界線になりそうです。簡潔にいえば、二次創作をしているかしていないか。まぁ子供などは漫画やテレビの世界を現実に適用して自らの世界を作ろうとしますし二次創作の分類に当てはまるかもしれませんけど、他人に対してその評価や価値観の共有を積極的には求めないのでこれは除外。でも、よく考えればこれらに類する行動を一切とらない人生というのは、それはそれでかなり特殊なのではないかと思ったりするわけです。誰だってドラマや小説の物語を見たときに、その先の展開を想像したり別の展開を期待したりすると思います。定義を広義的に解釈すれば、それは『世界観の再構築』や『二次的創作活動』にあたるのでは、と思うわけですよ。世間的にいう『オタク』というのは、その中でも普通よりそれらの行動が多いからそう呼ばれるだけで、潜在的には誰もが『オタク』の性質を持っているということになります。比率の大きさがどれだけ大きくなれば『オタク』に分類されるかはまた個人的な主観によりますが。

結局は、これだけの消費規模を持つ市場ができるにはそれなりの人数がいてそれなりの理由があるわけですよ。それが人間的に共通するものを発端とするなら、もしかしたらこのオタク市場も当然の帰結かもしれません。既に『オタク』を安易に馬鹿に出来なくなってきた時代、我々はいかに『オタク』をコントロールするかが重要となってきます。扇動的な意味ではなく、自分たちの精神的なものに関する意味で。ふとすれば、すぐそこに『オタク』の道があなたを待っているのかもしれません。

え、俺? 俺は単なる傍観者ですが、何か?

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