何ヶ月かに一度、まとめて買う漫画・ライトノベルはたいていシリーズ物の続編であることが多いんです。まぁ、つまりは新しく畑を耕すほどにその系統に関してフロンティア精神が湧かなくなってしまったということなんですが、久しぶりに買ってみた新しいシリーズ。その名も「狼と香辛料」。
つーか知っている方はとうの昔に御存知でしょうし、どちらかといえば話題としてのピークはやや過ぎた感のあるものですが、パロディはともかくとして原作を読んだのはこれが初めてでした。最近ではひぐらしとかもそうだったんですけど、私はブームに乗るのが嫌いなタチでありまして、話題のピークが過ぎてからが判断のしどころです。とはいうものの、その判断もほとんど直感なのであまりアテにはできませんけどね。
閑話休題。中身のほうですけど、久しぶりにストレートなハイファンタジーを見せて貰った、という感じです。剣と魔法といえばもう食傷気味ではありますけど、中世欧州の行商人というのは個人的に斬新だなぁと思うところですね。賢狼ホロに関する部分は勿論ファンタジーですが、それ以外の描写は中世欧州の世界観のリアルさを感じられます。無論中世の生活など体験したことはありませんが、知識の中で得られるリアルさは的を射ており、貨幣価値や旅における価値観など、現在と異なる認識を持っているであろう部分について尤もらしく語られているところは巧いと思います。だからこそ、ホロのファンタジックな部分が活き活きと描写されるわけでありまして。
今のところは一作目しか読んでいないのですが、これはシリーズとして揃えていきたいと思える作品でした。あと、あまり本筋とは関係ないんですけど、一巻のあとがきについて妙に納得w まだ他人の作品に羨望を持てるほどには創作意欲はあるようです。あぁ、何か描いたり書いたりしよう。
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