久々のブログ書き。一つ前の記事を書いたのは梅雨入り前でしたが、梅雨明けどころか既に残暑ですね。筆不精で本当に申し訳ない。管理人の悠です。
ざっくりと近況を申し上げますと仕事に忙殺されてました、の一言なんですが、特に7月下旬に大きな山場がありまして。まぁその余波で8月上旬も後片付けをしつつ通常業務をこなしていたんで、ようやっと落ち着いてモノを考えられるようになったのが最近というわけでありんす。次の〆切が8月末ごろに控えているので、すぐに忙しさは元に戻る?でしょうけども。
閑話休題。今日の話題はこのニュース。
世界各国の科学技術活動調査、日本の論文数は世界第4位に低下(srad.jp)
ポスドク追跡調査、1年後に大学教員になれたのは1割未満 所属機関との「雇用関係なし」も13%(nicovideo.jp)
上の記事は、最近の日本の科学競争力は低下していることを言ってます。分野の差は多少あれど、論文を出してナンボの科学業界では、論文数が低下していることは科学的な面での競争力が低下していることに直結してます。記事のコメントにあった、近年の日本で論文数が低下していった理由を分析したスライドが興味深い。結局、日本の科学をリードする研究所・大学における資金不足がモロに影響しているんですが。基礎科学への「投資」を、お役人様方が「浪費」と判断されてしまうようでは、資金不足に陥るのは自然。基礎科学なんて一朝一夕で儲かるようなもんでもないし、産業との競争力なんてありゃしませんしね。重要だとは言われていますが、日本ではどうも掛け声倒れになっているような気もします。
次いでその次世代の日本の科学を担う科学者=ポスドクの追跡調査によると、安定雇用とされる大学教員への転換に成功した人は1年間でおよそ1割。大多数は非正規雇用となる任期付きポストで、死亡・不詳者も1割強存在するという殺伐とした世界です。数年の任期付きポストの雇用期限が来たら、次のポストを探さざるを得ない。探している間も業績は積まないといけないし、しかも次のポストが必ず見つかる保証はなく、ドロップアウトすることになる可能性もなきにしもあらず。それでいて高給取りかというとそうでもなくという、客観的に忌憚なく意見を述べれば、なんでそんな職業にしがみついてるの?と言われんばかりの待遇ですね。そりゃ景気が良くなれば科学者に魅力を感じる人は少なくなるし、博士課程に進む人も減りますわ。
教育は国家百年の計、とも言いますけど、基礎を疎かにすると百年先まで響くんですよね。他人事ではないのですが、一人の力で変えられるもんでもないし、こんなところで愚痴にも似た戯言を書き散らすしかないわけでして。
Comment